しろねこらぼ(旧)

しろねこの気まぐれ技術日記

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

極と安定性

いま,伝達関数にステップ入力を加えたときの出力は \begin{align} Y(s) =\frac{N(s)}{D(s)} = \frac{K_{p} (s - \it{σ}_{1})(s - \it{σ}_{2}) \cdots (s - \it{σ}_{m})}{(s - \lambda_{1})(s - \lambda_{2}) \cdots (s - \lambda_{m})} \cdot \frac{1}{s} \…

二次遅れ系の伝達関数

ばねマスダンパ系の微分方程式 \begin{align} u(t)=my''(t) + cy'(t) + ky(t) \end{align} を考える。は加速度、は速度、は変位、は質量、は減衰係数、はバネ定数である。 ラプラス変換すれば \begin{align} U(s)&=ms^{2} Y(t) + csY(s) + kY(s)\\ &=\left (…

三角関数の複素指数関数表示

三角関数をラプラス変換する際には、オイラーの公式を用いて三角関数を複素指数関数表示にすると便利である。 今回はオイラーの公式から三角関数の複素指数関数表示を求める。 虚数単位をとする。オイラーの公式 \begin{align} e^{j \omega t} = cos \ \omeg…

ゼータ関数の特殊値計算とEuler-Maclaurinの公式

ゼータ関数 \begin{align} \zeta (s) = \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} \end{align} の数値計算はこのままで行うのは難しい。 このため数値計算を行う際にはEuler-Maclaurinの和公式がよくつかわれている。 区間において滑らかな関数に対して積分 を台…

適応制御のための数学1

適応制御の安定解析を行うため関数空間(ルベーグ空間)についてまとめる。 次元ユークリッド空間はルベーグ速度空間であり、集合はの可測集合であるとする。 上定義された可測関数について \begin{align} \int_{E} \left | f(x) \right|^p dx \end{align} …

be動詞の使い方

be動詞は「~です」「~いる」「~ある」などの意味がある単語である。 例えば I am Tom. (私はトムです。) You are Kankichi.(あなたは勘吉です。) Kankichi is in Tokyo now. (勘吉は今、東京にいる。) My pen is on the desk.(私のペンは机の上にある。)i…

プラントの極と零点

次のようなシステムを示す階斉次微分方程式 で示される入力出力系の伝達関数は次のようになる. \begin{align} G(s)=\frac{b_{m} s^{m} + \cdots + b_{1} s + b_{0} }{s^{n} + a_{n-1} s^{n-1} + \cdots + a_{1}s + a_{0}} \end{align} 分子の係数を最高位係…

時制の表現

英語には過去や未来現在といった時間的な関係を示す表現がある。このようなものを時制という。 例えば I play tennis. 現在:私はテニスをする。 I played tennis. 過去:私はテニスをした。 I will play tennis. 未来:私はテニスをするつもりです。 基本的…

開区間と閉区間

開区間と閉区間の厳密な定義は置いておいて、これらを考えてみる。 開区間の例 \begin{align} (0,1) = \left\{ x| 0 \end{align} 閉区間の例 \begin{align} [0,1] = \left\{ x| 0 \le1 x \leq 1 \right\} \end{align} をそれぞれ定義する。 開区間と閉区間の…

各点収束と一様収束

関数について、区間内の任意の点に対して \begin{align} \lim_{n \to \infty} f_{n}(a) = f(a) \end{align} ならばはに各点収束するという。\begin{align} \lim_{n \to \infty} \sup_{x} \left| f_{n}(x) - f(x) \right | = 0 \end{align} ならばはに一様収…

ゼータ関数の収束性

ゼータ関数( ただし) \begin{align} \zeta(s) = \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} \end{align} の収束性を考える。 \begin{align} \left | \frac{1}{n^s} \right | &= \dfrac{1}{\left | n^{\it{σ} + ti} \right |} \\ &= \dfrac{1}{\left | e^{\it{σ} \l…

ゼータ関数を手計算するために

ゼータ関数 \begin{align} \zeta (s) = \sum_{i=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} \end{align} の零点を求めるためにはゼータ関数の特殊値をすべての値で求める必要がある。 例えばの時は \begin{align} \zeta (s) = \sum_{i=1}^{\infty} \dfrac{1}{n}= 1+ \dfrac…

伝達関数を定義する

プラントへの入力を、出力をとして示された微分方程式が で与えられているとするとそのLaplace変換は となる。伝達関数をLaplace変換された複素関数の比 \begin{align} G(s) = \frac{Y(s)}{U(s)} \end{align} として定義すれば \begin{align} \frac{X(s)}{U(…

ゼータ関数の特異点について

ゼータ関数の特異点はだけになりそうだ 一度きちんと証明をしなければ・・・

ゼータ関数ζ(-1)を考える

前回リーマンの示したゼータ関数に関する関数等式 \begin{align} \zeta (1 -s ) = \zeta(s) \cdot 2 (2 \pi)^{-s} \Gamma (s) \cos \left ( \dfrac{\pi s}{2} \right ) \end{align} 今回はを代入し関数等式がどうなるか調べる。 実際に代入すると \begin{ali…

ゼータ関数と解析接続

リーマンの論文によれば、ゼータ関数をすべてのについて解析接続ができ、 \begin{align} \zeta (1 -s ) = \zeta(s) \cdot 2 (2 \pi)^{-s} \Gamma (s) \cos \left ( \dfrac{\pi s}{2} \right ) \end{align} しばらくはこの式を調べてみようと思う。

はてなブログで記事を書くとき、bigin~end中のσ,η,τの取り扱い

はてなブログでσを扱うとき、 [tex:\sigma] と書けば 正しく表示されるのに対して \begin{align} \sigma \end{align} とするとうまく表示されない問題がある。 この問題はσ以外にもηとτにも起こるようで \begin{align} \eta \hspace{5mm} \tau \end{align} …

ゼータ関数に現れる複素変数sの書き方

これまでゼータ関数 \begin{align} \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} \end{align} についてを \begin{align} s=x+iy \hspace{5mm} (x,y \in \mathbb{R}) \end{align} としていたがとすることの方が多いようだ。 この書き方はLandauが1903年に用いたことに…

ゼータ関数の特異点について

ゼータ関数の特異点はとにあるという記事を見かけた。 よくよく考えてみればは \begin{align} \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n}=\infty \end{align} であるがも \begin{align} \sum_{n=1}^{\infty} 1=\infty \end{align} となり発散する。前回の積分結果 \b…

ゼータ関数の複素積分

ゼータ関数の特異点はにのみ存在し留数はとなる。 この結果が正しいとすると次のことが考えられる。適当な積分経路を定めゼータ関数を積分すると \begin{align} \int_{C} \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} ds \end{align} ここでを特異点とすれば、留数定…

ゼータ関数の留数と極の位数について

ゼータ関数について何もわからないので、とりあえず正則性についてまとめることにした。 ゼータ関数は調和級数となりうるとき、つまり \begin{align} \zeta (s) = \sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n} \end{align} を除き全平面で正則な関数となる。 ここで複素…

MATLABを使って電場を計算する

点電荷が作る電場は \begin{align} E=k \dfrac{q}{r^2} \end{align} で与えられる。ただしは単位系で決まる定数で、今回はSI単位系で計算するため \begin{align} k = \dfrac{1}{4 \pi \varepsilon_0 \varepsilon_r} \end{align} で与えられる。 はそれぞれ真…

ゼータ関数の特殊値をMATLABを用いて計算する

ゼータ関数 \begin{align} \zeta(s) = \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} =\dfrac{1}{1^s}+\dfrac{1}{2^s}+\dfrac{1}{3^s}+\dfrac{1}{4^s} + \cdots \end{align} のに整数を代入して得られる値をゼータ関数の特殊値あるいはゼータ定数と呼ぶらしい。 今回…

調和級数が発散することについて

ゼータ関数 \begin{align} \zeta(s) =1 + \dfrac{1}{2^s}+\dfrac{1}{3^s}+ \cdots = \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} \end{align} がの時 \begin{align} \zeta(1) = 1 + \dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}+ \cdots = \infty \end{align} となり発散する.この無…

リーマン予想って?

クレイ数学研究所から懸賞金がかけられているリーマン予想とはどういうものなのか。 そもそもリーマン予想はリーマンによって予想が発表される以前にオイラーによって研究された無限級数 を研究した。(級数にを用いるのはリーマンからだが本ブログではを用…